入れ歯作成の手順
義歯をつくる時にまず行う型どりに十分な時間をかけ、精密な型をとります。(精密印象といいます)
正しい噛み合せを再現するため、前後、左右、上下の位置を慎重に決めます。
これも十分な時間が必要です。(咬合採得といいます)
見た目が自然な義歯をつくるために、型をとり、噛み合せ、位置決めがすんだら、次は、
できるだけ患者さんの昔の歯に近い自然な歯を仮に並べて、口腔で試適します。
技工室で原則通りに並んだ歯をお口の中でその人の顔・表情を見ながら並べていきます。
一度だけでなく、また日を変えて試適し、並べかえることもあります。
この段階で患者さんと新しい義歯の歯がピッタリとしてきます。
ピッタリとしてくるまで、時間をかけて調整します。
出来上がった真新しい義歯をいよいよ口腔で最終の調整(咬合調整)して、患者さんの臓器の一部に生き返らせるのです。お口の中の最終調整は徹底した噛み合せの調整がメインです。
義歯のトラブルの多く(特に総義歯の場合)は噛み合せにあるといってもいいくらいです。
そのため、噛み合せは慎重にくり返しミクロン単位の調整を行います。
患者さんはいろいろな位置で噛むので、何回も噛んでは調整の繰り返しとなります。
治療室で意識的に咬合調整をしている位置と患者さんが家で食べる位置ではわずかですが、
噛む位置がずれている場合が多いのです。
患者さんの年令が比較的若い人やアゴの土台がある程度ある人の場合は、
義歯を入れてそれで調節が必要ないという方も珍しくありませんが、高齢でアゴの土台が無い、
難症例の義歯の方ほど、噛む位置はなかなか一定していないのです。けれど、心配入りません。
診療室での調整を何日かおきにすることにより、ピッタリとした噛み合せになり、
ご自分の臓器の一部に溶け込むようになってきます。
大切なのは、練習と慣れです。
最初はやわらかい物や、小さく切った物を奥歯でゆっくり噛んでください。左、右と両側均等に噛むようにしてください。だんだんかたい物、大きい物と一つ一つ段階を経て練習を続けることが大切です。
初めのうちは話しにくく、自分の声でないような感じもしますが、すぐに慣れてきます。
まず、発音しにくい「サシスセソ」「タチツテト」などの発声練習をしましょう。
大きな声を出して、新聞や本を読むのも早く慣れるための練習方法です。
はっきり言えるようになるまで繰り返し続けてください。さらに、練習中鏡の前で顔の表情を
観察してみるのもいいでしょう。
大切に扱うことが一番です。
不必要に唇、舌等でいじらないようにしましょう。
ヤスリでけずったりペンチで曲げるなど、自分で調整しないようにしましょう。
はずしたときは、水の中に入れましょう。乾燥すると、ゆがんで合わなくなります。
また、寝るときは、義歯洗浄剤に一晩浸すことが最良です。消毒し、清潔な義歯を保ちましょう。
硬いものの上に落としたり、熱湯をかけたり、火に近づけないようにしましょう。
割れたり、変形したりします。
洗う時は、落としてもいいように低い位置でしましょう。水をはった洗面器やタオルを敷いた上で
洗うのもよいでしょう。
定期検査は必ず受けましょう。
義歯は人によって形がちがうものですから、落ち着くまでに何回か微妙な調整が必要となる
場合があります。また、私たちのアゴの形は、常に少しずつ変化しているので、
義歯もそれに合わせて調整しなければなりません。
ゆるんでガタついた入れ歯をはめていると、不便で見た目が悪いだけでなく、
アゴの骨を保護する上でもよくありません。
このようなことから、1年に1度か2度は必ず定期検査を受けてください。
「入れ歯があたって、歯ぐきが傷ついている」
「舌や頬の内側をよく噛む」
「食物が非常に噛みにくい」
「極端に発音がしにくい」
「食事中や会話の途中で義歯が落ちる」
などの場合はすぐにご相談ください。